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2026.03.31

商標の不登録事由について

 例えば、新しい「自動車」のネーミングとして、キャッチーな「アラフォー」という商標を思いついたとします。しかし、もしすでに他人が「自動車」について商標「アラフォー」を登録していたら、あなたがその商標を登録することはできません。

 一方で、同じ「アラフォー」という商標であっても、他人の登録が「自動車」だけであれば、あなたが「菓子」について登録できる可能性は残っています。

 これは、商標の権利が「商標」と「商品・サービス(指定商品・指定役務)」のセットで与えられるからです。
 今回は、このように「独自のネーミングであっても登録が認められないケース」――不登録事由について解説します。

  1. 他人の商標と同一商標や類似商標の場合
     商標法には「不登録事由」としていくつかの規定がありますが、実務上で最も多いのが以下のケースです。

(1) 先行する他人の商標と同一又は類似の商標であって、かつ
(2) その商標を使用する商品又はサービスが、同一又は類似のもの

 つまり、ネーミングがどれほど独創的であっても、先行する他人の商標(商標と商品・サービスの組み合わせ)と重なってしまうと、後から登録することはできません。

  1. ネーミングそのものに特徴がない場合
     また、そもそも商標としての特徴(識別力)がないものも登録できません。
     商品の普通名称や品質、産地などをそのまま表示しただけの文字(例:お茶に「緑茶」や、リンゴに「青森産」など)は、誰でも使いたい言葉であり、特定の一人に独占させるのが不適切だからです。
  2. 公共の利益や他人の名誉に関わる場合
     その他にも、以下のような商標は、商品やサービスのいかんを問わず登録を受けることができません。

・国旗、菊花紋章、赤十字などの公的な標章と紛らわしいもの
・公序良俗に違反するおそれがあるもの
・他人の氏名・名称(承諾がない場合。ただし要件が緩和されています)

4.以上のように、自分の商標が不登録事由にあたる場合、せっかくの出願が無駄になるだけではありません。
 他人の登録商標を知らずに使用して商売を続けていると、商標権侵害として訴訟に発展するリスクさえあるのです。
 考え抜いて育てたブランドを台無しにしないためには、出願や使用を開始する前に、類似の範囲まで含めた緻密な商標調査を行うことが極めて重要です。
 ネーミングを検討される際は、商標調査を必ず行うようお薦め致します。


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